グリッド (真空管)
読み:グリッド
外語:G: Grid
三極以上の真空管で、陽極と陰極の間に挿入される格子状の電極。また、この電極に繋がる真空管の端子。略号は「G」。トランジスタではベースに相当する。
概要
グリッドは、二極真空管にはない。三極以上の真空管では、カソードとプレートの間に格子状の電極を入れる。これがグリッドである。
この時、カソードがプラス、グリッドがマイナスになるように電圧を掛ける必要があり、このための電源をC電源と呼ぶ。グリッド用のC電源は0V〜6V程度である。
特徴
機能
グリッドを挿入することで、カソードからの電子はグリッドに弾き返され、一部は格子をすり抜けてプレートへと達する。こうして、電子の量を調整することができる。また、グリッドとカソード間の電圧を変化させると、プレートからカソードに流れる電流が大きく変化する。これが増幅作用である。
グリッドとカソード間の電圧はグリッドがマイナスとなるため、グリッドとカソードの間には電流が流れることはない。もし万一、電圧が異常となり、グリッドがプラスになるようなことがあると、グリッドとカソードの間に大電流が生じ、真空管は故障することになる。
四極以上
四極真空管では二種類のグリッドがある。三極真空管でのグリッド相当はコントロールグリッドと呼ばれ、新たにコントロールグリッドとプレートの間にスクリーングリッドが追加されている。
五極真空管ではサプレッサーグリッドが追加される。ビーム管では、サプレッサーグリッドの代わりにビーム形成グリッドを付ける。
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