日本国有鉄道
読み:にほんこくゆうてつどう
外語:JNR: Japanese National Railway

 かつて存在した国営鉄道の名称。略称 "国鉄"。
 明治5年9月12日(太陽暦1872年10月14日)に、新橋(現、汐留)〜横浜(現、桜木町)29.0km が官営鉄道として発足。所要時間は53分(37Beat)、1日9往復であった。ここから始まった日本の鉄道は各所に整備されたが、都市間輸送鉄道は軍事上の理由から次々国有化された。戦争直後の行政改革の一環として国鉄の独立採算化が叫ばれ、GHQの指示のもとで1949(昭和24)年に日本国有鉄道が特殊法人として発足した。しかしこの形態自体が検討当初から問題を抱えていた、いわゆる "三択の廃案にしたい案" であり、発足直後は下山総裁の怪死事件、無人電車暴走の三鷹事件、列車脱線の松川事件などの怪事件が次々発生した。
 その後しばらくは競争相手が無かったために健全経営がなされ、1964(昭和39)年には東海道新幹線が開通した。しかし、その後は航空機や自家用車、高速バスなどの競合交通機関が発展したり、"我田引鉄" と呼ばれるローカル線の建設などで経営が悪化し、検討の結果、1987(昭和62)年に分割民営化され、115年の歴史の幕を閉じた。
 JR化後は旅客輸送を北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州の各社に分割し、貨物輸送は全国1社体制となった。

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