機動戦艦ナデシコ
読み:きどうせんかんナデシコ
外語:Martian Successor Nadesico
1996(平成8)年10月1日から1997(平成9)年3月25日までテレビ東京系で放映されたSF+ラブコメアニメ。1998(平成10)年8月1日には続編にあたる劇場用アニメ、"機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-" が上映された。
"木星蜥蜴" と呼ばれる謎の兵器群は、圧倒的な戦闘力で、火星、月の裏側を次々に制圧。今や、地球各地にも "チューリップ" と呼ばれる母艦を多数降下させるに至っていた。そんな時、民間企業、"ネルガル" は実験戦艦、"ND-001 ナデシコ" の艤装を終了していた。ナデシコには技術的優位に立つ木星蜥蜴に唯一対抗できる兵器、"ディストーションフィールド" と "グラビティーブラスト" を装備していた。そして、各地からスカウトされたクルー達は、"能力が一流なら性格は問わない" とばかりに一癖も二癖もある人物ばかり。出港間際のナデシコに、今一人、火星生まれの青年、"テンカワ・アキト" がコック見習いとして雇われた。ところが、偶然が積み重なった挙句、アキトはコック見習いとして働きながら、機動兵器 "エステバリス" のパイロットまでこなす事になってしまった。
SFでラブコメで宇宙戦艦ものでリアルロボットもので巨大ロボットもの。非常に欲張った作品である。一見するとラブコメ風でとっつき易い作品なのだが、実は骨太なSF要素が強く、伏線も何重にも張り巡らされていて読み解くのは意外に難しい。また、この作品は細部への偏執的とも言えるこだわりが特徴で、その最たるものは、劇中アニメとしてたびたび登場する熱血巨大ロボットアニメの "ゲキ・ガンガー3" である。専門のチームまで用意して'70年代の巨大ロボットアニメのテイストを忠実に再現して話題になった。
後藤圭二が描く美女、美少女キャラクターは大人気になったが、顎のラインをデフォルメする特徴的なキャラデザインを批判する人も多かった。物語自体も、激化する戦争の結末や古代文明の謎なども、結局描かないまま終了するという中途半端さを批判する意見も多かった。戦争の結末は、その後に公開された劇場版やゲームで補完されることになるが、謎は謎のままで残った部分も多い。
放映中からファンによる同人誌やWeb上でのキャラCGがたくさん公開れた作品であったが、2003(平成15)年現在でもサイドストーリーを発表するアマチュア作家がいるという、息の長い人気を誇る作品である。
メインスタッフ
監督 佐藤竜雄
ストーリーエディター 會川昇
キャラクター原案 麻宮騎亜 STUDIO TRON
(角川書店 月刊少年エース連載)
キャラクターデザイン 後藤圭二
メインメカニックデザイン 明高美加
メカニックデザイン 企画デザイン工房 戦船
高倉武士、沙倉拓実、中原れい、森本靖泰
SF設定 堺三保
製作担当 千野孝敏
文芸担当 丸川直子
ベースプランニング 山口 宏
美術監督 小山俊久
撮影監督 杉山幸男、松沢宏明
音楽 服部隆之
音響監督 田中英行
広報 神宮綾 (テレビ東京)
助監督 桜井弘明
色彩設定 上谷秀夫
アニメーション制作 XEBEC
製作 テレビ東京、読売広告社、XEBEC
声の出演
・天河明人 上田祐司 ・メグミ レイナード 高野直子
・御統ユリカ 桑島法子 ・星野ルリ 南央美
・葵ジュン 伊藤健太郎 ・遥ミナト 岡本麻弥
・フクベ ジン 田中信夫 ・瓜畑星矢 飛田展男
・山田二郎 関智一 ・ゴート ホーリー 小杉十郎太
・プロスペクター 小野健一 ・ムネタケ サダアキ 真殿光昭
・御統コウイチロウ 大塚明夫 ・昴リョーコ 横山智佐
・天野ヒカル 菊池志穂 ・真木イズミ 長沢美樹
・アキツキ ナガレ 置鮎龍太郎 ・イネス フレサンジュ 松井菜桜子
・アイちゃん 川上とも子 ・アイちゃんの母親 中川玲
・ホウメイ 一城みゆ希
・エリナ キンジョウ ウォン 永島由子
▼ホウメイガールズ(食堂従業員)
・テラサキ サユリ 矢島晶子
・サトウ ミカコ 本井英美
・ミズハラ ジュンコ 松澤由美
・ウエムラ エリ 川上とも子
・タナカ ハルミ 中川玲
主題歌
OP 「YOU GET TO BURNING」
作詞 有森聡美
作曲、編曲 大森俊之
歌 松澤由実
ED 「私らしく」
作詞 松浦有希
作曲、編曲 松浦有希、吉田淳
歌 桑島法子
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