将棋
読み:しょうぎ
外語:shogi

 9×9の盤面に各自20個づつのコマ(駒)を置き、交互にそのコマを動かして行き、最終的に敵のキング(王将、玉将)を倒せば勝ちというテーブル対戦ゲーム。
目次

概要
 チェスとほぼ同じルールだが、最大の特徴は相手から取った駒を自分の駒として利用出来るという点である。この一点のみによって、チェスとは大きなゲーム性の違いが生まれている。
 チェスはスーパーコンピューターと世界チャンピオンとの対戦が盛り上がっているが、将棋の場合は取った駒を再利用できるため可能な手数が膨大となり、強いアルゴリズム開発が難しいとされている。

特徴

由来
 将棋とチェスの起源は同じで、インド発祥のゲームである。
 ヨーロッパ方面へ伝わったものはチェスへと変化し、支那を伝って日本に伝来したものは将棋へと変化した。
 ナイトと桂馬の動きや、クイーンと飛車角行の動きに共通のものが見られるのはこのためである。

駒の動かし方
          ○  ○
    ○              ○○○  ○○○  ○○○
    歩      桂        銀    ○金○  ○王○
                    ○  ○    ○    ○○○
  
    ↑  \      /  \      /      ↑          ↑
    ↑    \  /      \○/        ↑        ○↑○
    香      角        ○馬○    ←←飛→→  ←←竜→→
          /  \      /○\        ↓        ○↓○
        /      \  /      \      ↓          ↓
 成歩(と金)、成香、成桂、成銀の動き方は金と同じ。
 桂のみ、敵駒を飛び越えることが可能。

段位

種類
 日本の将棋界の段級位制は三種類ある。
 同じ段位でも、それぞれで実力(棋力)は全く違っており、プロの六段と、アマチュア六段は、同じ六段でも全く無関係である。

範囲
 現在は、次の段位がある。
 奨励会とプロ棋士の段級位制は連続しており、奨励会は三段まで、棋士は四段以上となっている。

九段、十段
 棋士の九段は、かつてはタイトル称号つまり名誉段位であり、正規の段位ではなかった。段位として九段が始まったのは1958(昭和33)年からである。
 後に「十段戦」と呼ばれる棋戦が行なわれ、同様にタイトル称号つまり名誉段位としての十段があったが、やがて十段戦はなくなり竜王戦へと移行した。また、十段が正規の段位になったことは一度もない。
 十段のタイトルを多数獲得した棋士は「永世十段」などと呼ばれたが、彼らは実際には九段である。また、塚田正夫が没後に「追贈」として名誉十段が贈られたが、彼は八段だった(但しタイトル称号としての永世九段を持つ)。

雑学

プロ
 日本のプロ将棋は、主に新聞社との契約金で賄われている。

反則負け
 プロでも、反則で負けることは少なくない。次のような反則負けが存在する。
 二歩、二手指し、駒の動き間違いは案外多くあり、プロでも緊張したり疲れてくると間違えてしまうようである。
 「待った」は記録上は一回のみ、2005(平成17)年の加藤一二三のみが知られる。さすがに他の反則と違って悪質と判断されたらしく、罰金と出場停止処分が課されたとされる。

アマチュア六段は金で買える
 Yahoo!インターネット検定として、日本将棋連盟公認の将棋段級位認定試験が存在する。
 級位は無料、段位は有料だが、出題は20問程度をランダムで出すようで、しかも回答は三択。数回受ければ全問正解できるはずである。合格すると、有料で免状・認定状を購入できるとしている。
 これを著している時点での価格は税込で以下の通り。
 こういった「ペーパー免状」は将棋に限ったことではないが、アマチュアの場合は認定段位と棋力が必ずしも一致していない。

将棋界で一番高い段位
 将棋界では名前の後に段位を付けて肩書きとするが、一番高い段位は、次の段位である。
 氏はタイトル称号の十段を持っており、以前は「加藤一二三十段」と呼ばれたこともある。
 他の棋士を寄せ付けない圧倒的な力を持った一二三九段(せん にひゃく さんじゅう くだん)は、現在、将棋界で最高の段位である。2011(平成23)年11月1日、71歳にして公式戦通算1300勝(1074敗)を達成した。

一番割れやすい駒は飛車
 加藤一二三は駒をあまりにも強く叩きつけるため、他の駒をはじき飛ばすに飽きたらず、駒が割れることもある。
 駒どころか、将棋盤を割ったこともある。
 一説によると、加藤一二三は「一番割れやすい駒は飛車」と語ったとされる。

橋本崇載

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