IATA
読み:イアタ
外語:IATA: International Air Transport Association

 1945(昭和20)年、キューバで結成された世界の民間航空事業に携わる定期航空会社の世界的な団体。国際航空運送協会。
 IATAには国際航空業務を運営する正会員(Active Member)とそれ以外の準会員(Associate Member)に分かれており、それぞれ217社、38社の計2525社が会員となっている。日本からは日本航空、全日空、日本エアシステム、日本貨物航空が正会員として参加している。本部はICAOと同じモントリオールに設置されたが、1976(昭和51)年の総会でジュネーブに支部を設置することが決まり、事実上現在は本部機能は二分化されている。
 1944(昭和19)年、シカゴ会議が国際航空運賃や航空会社が提供する輸送力の規制など国際商業権益について合意できないままに終了する直前に世界各国の34の航空会社の代表者は政府の設立する国際的機関(ICAO)に加えて、航空会社の国際的団体を設立する構想を打ち出し、協議した。その結果、翌年4月、キューバのバハナに41の航空会社による世界航空企業会議が開催されて、IATAの設立が採択され、25の航空会社が定款に署名、発足した。IATAは運賃決定機能を有しているわけだが、規制に反対していたアメリカがこれを完全に認めたのは1946(昭和21)年のバミューダにおける米英航空会議の席上であった。
 IATAの目的としては定款に次の三点が要旨としてまとめられている。1.世界人類の利益のために安全、定期的かつ経済的な航空運送を助成し、航空による商業を助長し、それに関連した諸問題を研究する。2.国際航空業務に直接及び間接的に従事する航空企業間協力のための手段を提供する。3.国際民間航空機関及びその他の国際機関に協力する。
 1979(昭和54)年10月に大幅に組織改正され、手続き会議(サービスと代理店に関する事項を討議)と運賃調整会議(通貨規則、運賃及び関係規則を討議)の二つが設けられている。

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