読み:ぐん

 日本の地方行政区画の一。都道府県の直下にあり、以外の区画をいう。但し東京都特別区は例外で、郡ではない。
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概要
 かつて「郡」は自治体だったが、現在は郡制は廃止され自治体ではなくなった。
 現在は幾つかの町村によって構成される地域の呼び名として使われているが、市とは違う。

特徴
 郡は、元々は律令制で「国」の下で、「里」(卿)の上の行政区画だった。例えば旧武蔵国は22郡から構成されていた。
 明治政府は1878(明治11)年施行の「郡区町村編成法」という法律で、府・の下としてこれを継承した。当時は郡ごとに郡役場と郡長が置かれ、郡長は都道府県知事により任命された。しかし郡自体は権限も弱く、行政組織としての存在意義も乏しかったため、1923(大正12)年の行政改革の際に郡制は廃止された。
 しかし郡制は長く続いたため、郡という呼び名はその後も地理上の区画として残ったのである。
 このため現在は、郡という自治体は存在しない。しかし市に属さない区町村をある程度広域的に扱う場合には便利であるため、今もそうした目的で郡が現役なのである。

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