横田空域
読み:よこたくういき
米軍横田基地が管制する空域のこと。
概要
東京の西、一都八県(東京都、栃木県、群馬県、埼玉県、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、静岡県)にまたがる広大な空域が「横田空域」である。
この空域は米軍が管轄しており、航空管制業務(横田ラプコン)も米軍が管轄している。
特徴
障壁
羽田空港から西側、富士山から新潟近くまでの広大な空域が、横田空域(横田ラプコン)と呼ばれる米軍管制空域になっている。
この空域は日本国に管制権がないため、西側から、もしくは西側への飛行に大きな障壁となっている。
許可を受ければ、米空軍の管制の元で横田空域内を飛行することが可能だが、許可が下りるかどうかは無保証であり、一便ごとに毎日許可を申請することは非現実的であるため、ほぼ全便が迂回する経路を取っている。
段階的に極一部の空域が日本に返還されているとはいえ、現状ではまだまだ羽田離発着便は遠回りを強いられている。
迂回
羽田から沖縄・九州方面への航空機は、太平洋側に迂回する形で、横田空域を避けている。
羽田から大阪を除く西日本方面に向かう航空機の多くは、横田空域を避けて上空を飛行している。迂回のために東京湾上空で旋回して高度を上げる必要があり、不自然な飛行ルートにより燃料や時間のロスが発生し、不効率な飛行が強いられている。
ニアミス
横田空域があるため、航空機の飛行経路は大きな制約を受ける。
狭い範囲に集中せざるを得ないため、時々ニアミス事故が発生する。
返還
2005(平成17)年には、日米両政府が在日米軍再編協議で最終調整に入り、横田ラプコンも日本側に返還される方向、とされた。
返還されれば、民間航空機の飛行ルートは効率化されるものと思われる。
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