PC-9801-118
読み:ピースィーきゅーはちまるいち-いちいちはち
外語:PC-9801-118

 NECのPC-9800シリーズ用拡張ボードの一つで、FM音源。純正のCバス用音源ボードとしては最後の製品である。
目次

概要
 Microsoft Windows 95にあわせ、Windows上でのマルチメディア機能を実現するために作られた製品である。
 CanBeシリーズに内蔵されていた音源がベースになっている。
 PC-9801-86の上位互換だが、MS-DOSでの利用はサポート外となっていた。

特徴

互換
 音源は、YMF297(YMF297-F)を採用した。チップには「OPL」とシルク印刷されている。
 この音源は単なるOPLではなく、OPLとOPNAを融合した製品で、OPL部分はSound Blasterで使われているYMF262-M(OPL3)、OPNA部分はYMF288(OPN3-L)という、CanBeシリーズでも採用されたOPNAの廉価版である。
 このため、PC-9801-118に実際に搭載されるのはYMF288ではないのだが、YMF288と同等に扱うことができたので、PC-9801-118の音源チップはYMF288であるという記述も当時は一般的であった。

OPL
 Sound Blaster互換のOPLを搭載したのは、Windows上でGM互換のMIDI機能を実現するためであった。

PCM
 PCMは、PC-9801-86と非互換で、Crystal Semiconductor製のWindows Sound System(WSS)互換PCM音源チップが搭載された。
 PCM音源については非互換となり、MS-DOSで使う場合でも、従来のソフトウェアは動作しない。

ADPCM
 PC-9801-86でも標準ではOPNAは利用できなかったが、この製品では正式に利用できない。
 搭載されているFM音源チップから、ADPCM機能が削除されているためである。

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