かたわ
読み:かたわ

 片端。体の一部が欠落するなど、完全でないところがあること。あるいは、そのような人のこと。身体障害者(身体障礙者)。
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概要

差別語
 「かたわ」という語は現在、差別的であるとし、使用が忌避される傾向にある。放送禁止用語であり、テレビなどでは使われない。
 また、新聞などでも使われることはまず無いと考えられる。
 しかし、これはいわゆる「言葉狩り」の一環であって、必ずしも正しい姿勢とは限らない。

代替の問題
 「かたわ」は差別だとして、現在では「身体障害者(身体障礙者)」などと呼ばれる。
 しかしながら「障礙」「障害」などの直接的な表現ではなく、何のことだか分からないような婉曲的な表現をするところに、日本人の言語的な感性があった。「かたわ」という曖昧な表現は、直接的な「障害者(障礙者)」などより、遙かに気を遣った言葉だと取ることもできるのである。
 そのほか、「片手落ち」という表現があるが、これは本来「不公平」という意味であって、身体欠落を意味するものではない。しかし、これも差別だとし、同様にして排斥する動きがある。言葉狩りも、過ぎればそれ自体が差別である。

語源
 時は戦前、明治以来からの富国強兵の国是の元、障害者は強兵になれず、また国を富ませることもできなかった。
 この事から彼らは「かたわもの」と蔑まれ、世間の片隅に追いやられてきたことに端を発する。

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