DQNネーム
読み:どきゅん-ネーム
外語:DQN name
近年問題化している、常識では考え難いような子供の名前のこと。DQNはこれを「キラキラネーム」とかいう。
概要
まるで珍走団(暴走族)のような強引な当て字、あるいはまんが・アニメ・ゲームに登場するキャラクターであるかのような名前が多く、いわゆる珍名の中でも特にひどいものをいう。
ベネッセコーポレーションの育児雑誌「たまごクラブ」「ひよこクラブ」では創刊号の頃から「名づけ特集」として珍名の命名を提案し続けており、この悪影響が無視できないとする説がある。
特徴
傾向
近年のDQNネームにも、それなりに傾向は存在する。
- 珍走団的な無意味な当て字 ‐「夜呂死苦」(よろしく)のようなもの
- 漢字の読みを途中で切ったもの ‐ 「心」の「ここ(ろ)」と「愛」の「あ(い)」で「心愛」(ここあ)など。通称「豚切り名」
- 漢字で書いて外国語読みにする ‐ 「金星」(びーなす)など 一説では金星で「まあず」と読ませる間違った名前が存在するとされるが、未確認
- 漢字の読みを無視した意訳的当て字 ‐ 「天空」(らぴゅた)など
格闘ゲームの必殺技などに、最後の命名法の傾向があり、父親がその勢いで子供に命名してしまうこともあるのではないかと疑われている。
強引な漢字化
DQNネームの多くは「洋風の名前」となっており、これによって「国際化」なのだとしている。
「読み」が重視されるのはここから必然的に生じる現象だが、これに、珍走団のように無理矢理漢字を当て字にすることから、誰にも読めない名前が生じやすくなっている。
漢字には意味がある。読みを重視して表現したいのであれば、ひらがなカタカナで命名するべきで、難読人名を敢えて付ける行為は、子供を不幸にしかしない。
賢人の指摘
日本を代表する随筆家である兼好法師(吉田兼好)は、日本三大随筆の一つとされる「徒然草」において、以下のように示している。
第116段
寺院の号、さらぬ万の物にも、名を付くる事、昔の人は、少しも求めず、ただ、ありのままに、やすく付けけるなり。この比は、深く案じ、才覚をあらはさんとしたるやうに聞ゆる、いとむつかし。人の名も、目慣れぬ文字を付かんとする、益なき事なり。
何事も、珍らしき事を求め、異説を好むは、浅才の人の必ずある事なりとぞ。
現代語訳
寺の名前や、それ以外のものにも、名前を付けることを昔の人は全くこだわらず(欲張らず)に、ただ、ありのままに、気安く付けたものである。最近では、深く考え、自分の才覚を表わそうとするかのようにも聞こえる名が多く、不快で気味が悪い。人の名も、見慣れない文字を使おうとするのは、(読みにくいだけで)無益なことである。
何事も、珍しいことを求めて、奇抜なことを好むのは、浅はかな才能の人が必ずやる事だと言われている。
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