CIFF
読み:スィーアイエフエフ
外語:CIFF: Camera Image File Format
キヤノンが独自に提唱したデジタルカメラ用画像フォーマット。
概要
同社のデジタルカメラ「PowerShot 350」で採用された。このCIFFの標準化を推進する「CIFFフォーラム」も設立され、旭光学・オリンパス・CASIOなど20社が参加していた。
規格は自体は、富士写真フイルム(現・富士フイルム)などが提唱したExifと似たようなもので、JFIF(.JPG)フォーマットに準拠して拡張規格を定義しているが、Exifとの互換性はない。
特徴
キヤノンは、Exifと比較してディレクトリ構成などが厳密に定義されている点が特徴だとしていた。なお、CIFFの規格書はコンフィデンシャル扱いで、CIFFフォーラムの参加メンバーに限定して開示されている。
現在はJEIDA(後のJEITA)により策定されたDCFに移行しており、このDCFによってExifとの統合がはかられたともいえる。
技術
JFIF
CIFFはJFIFであり、情報はAPP0マーカーとして記録される。通常のJPEGのAPP0に続き、CIFFとしてのAPP0が付けられている。
- 0xFF 0xD8 (SOIマーカー、start of image)
- フレーム
- 0xFF 0xE0 (APP0マーカー)
- SIZE (APP0領域のサイズ、2バイト、ビッグエンディアン)
- "JFIF\0" (5バイト)
- Version 1.02 (0x01 0x02)
- ResolutionUnit (1バイト)
- X-Resolution (2バイト、ビッグエンディアン)
- Y-Resolution (2バイト、ビッグエンディアン)
- ThumbNailImageWidth (1バイト)
- ThumbNailImageHeight (1バイト)
- 0xFF 0xE0 (APP0マーカー)
- SIZE (APP0領域のサイズ、2バイト、ビッグエンディアン)
- (CIFFヘッダー、詳細不明)
- バイトオーダー(0x4d4d "MM"ならモトローラ形式、0x4949 "II"ならインテル形式)
- ヘッダー長 (4バイト=0x0000001a)
- タイプ名 (4バイト、"HEAP")
- サブタイプ名 (4バイト、"JPGM"、"CCDR"、"TIFP"、"ARCH")
- バージョン (4バイト、0x00010002)
- 予備 (0x00000000)
- 予備 (0x00000000)
- (CIFF情報)
- 0xFF 0xC4 (DHTマーカー、define huffman table)
- 0xFF 0xDB (DQTマーカー、define Quantization table)
- 0xFF 0xC0/0xC2 (SOF0/SOF2マーカー)
- スキャン
- 0xFF 0xDA (SOS、Start of Stream、JPEG画像データ)
- 0xFF 0xD9 (EOIマーカー、end of image)
CIFF情報
対するExifがTIFFで使われているIFD(Image File Directory)形式だったのに対し、CIFFはhierarchical heap(階層型ヒープ)構造を採用している。
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