琉球語
読み:りゅうきゅうご

 現在沖縄県と呼ばれている、日本の九州と台湾の間にある琉球諸島で使用されている言語
 琉球語は、日本語の方言とする説と、独立した言語とする説があるが、今も決着は付いていない。
目次

基本情報

特徴

起源
 北のアイヌ語は完全に独自の言語と解されているが、こちらは訛りの強い日本語の方言と解される説が有力ではある。
 琉球語は日本語と同じ祖語から派生したと見られている。

方言
 沖縄・琉球は島国という都合から琉球の中でも更に方言がある。
 一般に琉球語と呼ばれているのは琉球王国中最大の島である沖縄の、その一番の都市の那覇で話されている言葉、沖縄語である。

発音

音韻
 長母音はアイウエオがあり、短母音はアイウがある。
 エ音とオ音は長母音のみにある。日本語の短母音エは琉球語のイ、短母音オはウに、それぞれ対応している。
 例えばは「くむ」、は「あみ」、兄弟は「ちょーでー」といった具合である。

カ行の訛り
 語により、カ行音をチャ行音で発音する(/k/→/ch/)。上にあるように兄弟のキョウがチョーに変化する。沖縄芝居の狂言は「ちょーぎん」となる。
 同様に、語により、ガ行音がジャ行音に変化する(/g/→/j/)。

ハ行の訛り
 北部の琉球語は、語の始めのハ行音をパ行音で発音する、古い日本語の習慣を残しているという特徴がある。
 例えば鼻は「ぱな」、髭は「ぴぎ」といった具合である。

ラ行の訛り
 リのrが脱落してイ音となることがある。
 但し、元がレ(re)でこれがリ(e→i)に変化したものや、イ音が先行する場合などでは、この変化が起こらない。

ワ行の訛り
 ア音が先行するワ音は、wが脱落しア長母音となる。/awa/→(/aa/)→/a:/。
 例えば、蒸留酒の泡盛は「あーむり」となる。

結果
 以上の訛り方から、例えば「沖縄」は「ウチナー」へと変化する。例えば、沖縄方言をウチナーグチ(沖縄口)という。
 オキナワ→ウチナーは次のような変化である。
  1. オ→ウ (/o/ → /u/)
  2. キ→チ (/k/ → /ch/)
  3. ナ (/na/ → /na/、そのまま)
  4. ワ(ア音/a/が先行するワ音)→アー (/awa/ → /a:/)

再検索