開放F値
読み:かいほうエフち
絞りを開けた状態でのF値のこと。レンズの明るさを示す指標となる。
概要
開放F値が小さいほど、暗い場所であってもシャッタースピードを高速にでき、もってその分だけ手ブレを小さくできる。
このため、開放F値が小さいレンズを「明るいレンズ」といい、逆に開放F値が大きいレンズは「暗いレンズ」といわれる。
開放F値は重要な指標のため、レンズには必ず書かれている。
特徴
数値
F値は小さいほど明るく、大きいほど暗い。では、F2はF4の半分なので、明るさが倍かというと、そうではない。
F値は、1を基準に、次のように値が割り当てられている。
1.0、1.4、2、2.8、4、5.6、8、11、16、22、32、45、64、91、128、181、…
一見法則が無さそうだが、これは√2の倍数であり、目盛りが一つ変わると明るさが倍になるよう数値が割り振られている。この数列は、次の式で導かれている。
(√2)(n-1)(n>0)
明るさを2倍にする場合、絞り値を一段ずらす(動かす)と呼ぶが、F1.4をF1.0に変える場合も、F5.6をF4に変える場合も、共に明るさを倍にしているため、一段ずらす、と表現される。
なお、明るくする場合は一段開ける、暗くする場合は一段絞る、という。
明るさ
レンズの明るさは、光束の太さ、より分かり易くいうとレンズの面積に比例する。
ある直径の円の面積は、その半分の直径の円の2倍ではなく4倍である。これは、円の面積の公式πr2という式から分かる。
つまり、面積を二倍にしたい場合、直径は2の平方根つまりルート2倍すれば良いことになる。上に例として出したF4の倍の明るさを持つF値は、4÷(√2)なのでF2.8となる。
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