日本国憲法第25条
読み:にほんこくけんぽう-だいにじゅうごじょう
外語:Article 25 of the Constitution of Japan

 日本国憲法第3章にある日本国憲法の条文の一つで、生存権、国の義務を規定する。
目次

条文

日本語
 条文は次の通り。
 第三章 国民の権利及び義務
 第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 (2) 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

英語
 日本国首相官邸公式サイト掲載の英文(正文ではない翻訳)では、次のようになっている。
 CHAPTER III. RIGHTS AND DUTIES OF THE PEOPLE
 Article 25.
 1. All people shall have the right to maintain the minimum standards of wholesome and cultured living.
 2. In all spheres of life, the State shall use its endeavors for the promotion and extension of social welfare and security, and of public health.

考え方
 国民は、文化的な生活を送る権利があることが規定されている。
 これを実現するため、国はその旨努力せねばならない。
 この憲法が作られる前より生活保護法という法律があり、自力で生活出来ない者を保護する法律があったが、この憲法が出来てからは、生活保護制度は憲法が保障するものとなった。
 なお、この条文は国民に対して具体的な権利を付与するものではなく、福祉政策は国の裁量次第とする判例がある。

関連する条文

関連法

前後の条文
 日本国憲法第24条日本国憲法第25条日本国憲法第26条

GHQ草案
 この条文の、GHQ草案は次のとおり。

英語
 CHAPTER III. Rights and Duties of the People
 Article XXIV.
 In all spheres of life, laws shall be designed for the promotion and extension of social welfare, and of freedom, justice and democracy.
 Free, universal and compulsory education shall be established.
 The exploitation of children shall be prohibited.
 The public health shall be promoted.
 Social security shall be provided.
 Standards for working conditions, wages and hours shall be fixed.

日本語
 第三章 人民ノ権利及義務
 第二十四条 有ラユル生活範囲ニ於テ法律ハ社会的福祉、自由、正義及民主主義ノ向上発展ノ為ニ立案セラルヘシ
 自由、普遍的且強制的ナル教育ヲ設立スヘシ
 児童ノ私利的酷使ハ之ヲ禁止スヘシ
 公共衛生ヲ改善スヘシ
 社会的安寧ヲ計ルヘシ
 労働条件、賃銀及勤務時間ノ規準ヲ定ムヘシ

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