フェニキア人
読み:フェニキアじん
外語:Phoenicians

 セム語系の商業民族。シリア・レバノンの海岸地帯に定住し、カナーン系を中心に早くから混血が進んだ。政治的に統一されたことは無く、紀元前1500年頃から、ウガリット・ビブロス・ベリトスといった商業都市の連合形態をとった。
 紀元前1200年頃からイスパニアまで進出するようになり、アフリカ北岸のカルタゴ、イスパニアのガテス等に植民市を建設し、地中海貿易を独占,オリエント文明を西方に伝えた。紀元前9世紀頃からアッシリアが強力になってくるとフェニキア諸都市は勢力を失い、アッシリア・ペルシア海軍の主力となり、やがてローマの属州となった。
 紀元前13世紀後半に成立したフェニキア文字は、紀元前11世紀に西方に伝播しキプロス文字などを生み、紀元前8世紀にはギリシャ人が受容、アルファベットとなる。

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