ピタゴラス音律
読み:ピタゴラスおんりつ
外語:Pythagorean temperament

 紀元前5世紀頃、ピタゴラスにより作られた音律
目次

概要
 全ての音階が純正五度を基準として定められており、このため Gis〜Es以外全ての五度音程が純正五度となる。
 Gis〜Esについては12平均律の12倍近くの音程差があり、和音の唸りは特に大きいものとなる。これは狼の吠える声と形容され、ヴォルフと呼ばれていた。
 また、この変形としてヴォルフとなる五度音程の位置をずらした音律も存在する。

特徴
 三度音程については全く考慮されていないため、長三度、短三度全ての組み合わせが純正ではなく、大半の組み合わせで12平均律の1.5倍近くの音程差がある。
 C音からの倍率は、次の通り。
C×1 
Cis(C♯)×2187/2048Fis音の五度上
D×9/8G音の五度上
Es(D♯)×32/27B音の五度下
E×81/64A音の五度上
F×4/3C音の五度下
Fis(F♯)×729/512H音の五度上
G×3/2C音の五度上
Gis(G♯)×6561/4096Cis音の五度上
A×27/16D音の五度上
B(A♯)×16/9F音の五度下
H(B)×243/128E音の五度上

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