アーリーアダプター
読み:アーリーアダプター
外語:early adaptor
新商品やサービス、新しい技術、新しいスタイルなどの新機軸(イノベーション)が登場した時に、速い段階でそれを採用、受容、購入する層のこと。初期採用者。
概要
エベレット・M・ロジャーズにより提唱された普及学の基礎理論で、著書「イノベーション普及学」(Diffusion of Innovations)に書かれた。ちなみにこの本の邦訳版は既に絶版であり、プレミアが付いている。
現在では「ロジャーズの普及モデル」の通称で知られ、5段階ある採用者のうちの、2番目の採用者である。
特徴
新機軸の普及
ロジャーズの普及モデルにおいて、最も重要とされるのが、この二番目であるアーリーアダプターである。
確かに、真っ先に新機軸に飛びつくのは一番目であるイノベーターであるが、彼らは「新しければ何でも良い」といった気風があり、社会の一般的な感性からは懸け離れている。そしてその絶対的な人数も多くはない。ゆえに、全体に占める影響力は少ない。
その一方、アーリーアダプターとされる層は、社会全体の感性に近く、新機軸が社会の価値観に合うかどうか、その判断に大きな役割を果たす。
そして、新機軸はイノベーターとアーリーアダプターを合わせた層に普及した段階、普及率にして16%を超えた段階で、一気に花開き、普及・拡大を開始するのである。
キャズム越え
アーリーアダプターまでの2段階、約16%に普及すると、いよいよ普及の段階へと花開くことになる。
言い換えれば、2段階目のアーリーアダプターと3段階目のアーリーマジョリティの間には、普及への最初のハードルとなる大きな断崖絶壁が存在しており、ジェフリー・A・ムーアが提唱した「キャズム理論」で、これは「キャズム」と呼ばれた。
普及させるためには、このキャズムを越える必要があり、これをキャズム越えという。
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